毎日が清水の舞台

自己肯定感が低いゆえに毎日が挑戦の日々

「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」~部下を支配するワンマン社長が人を受け入れるようになるまで~

ティム・バートンのブキミかわいいCGアニメ。
このセンスが本当に抜群でいいんだよなぁ。

ジャックが、毎年代わり映えしない自分の仕事に飽き飽きしてるのもわかる。
そこに、クリスマスの楽しい雰囲気に魅了されてしまうのもわかる。勢いで調査不足もいいところで自分たち主導でクリスマスやろうぜ!ってなっちゃうのもすごく共感できる&苦笑もの。

 

どうしたってハロウィンの不気味エッセンスまみれになっていくクリスマス準備がひたすらシュール。

 

だってクリスマスをハロウィンタウンの他の住人たちは目の当たりにしてなくて、ジャックのちょいちょい的外れなプレゼンだけの情報頼りに動いているんだもの。完全なアップダウン構造で、ジャックは町のみんなを自分の指示待ちでしか動けない存在だとみなしてるワンマン社長なんだよなぁ。


町のみんなは、ジャックを心配したりしているはずなのに、ジャックはひとりで全部やろうとしている。
そこで実際ジャックになんらかのアクションを働きかけるのが、サリーひとりなのがなぁ。

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ブギーマンはジャックのことを快く思ってないから、どんどん寝首搔きにくるし、

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町長は冒頭ですでにジャックがいないとダメなんだってわめいてるし。

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サリーが博士によって作られた「お人形さん」でありながら自立心旺盛で、好きなジャックの行動を全面肯定したりせずに意見しようとしたり、サンタクロースを助けるためにブギーのところに乗り込んで行ったりするあたり、盲目的にならず、自分の頭で考えて行動する重要性も描かれてる。

 

本編通してずっと人の意見をろくに聞かなかったジャックがサンタクロースのアドバイスを受け入れて、サリーっていう他者を必要としパートナーとする、っていうジャックの成長物語だと思うと、ユーモラスでありつつ、すごく皮肉が効いてる。