「エクスティンクション 地球奪還」予告の方向性とテーマの乖離が大きい問題
Netflixで映画を一本。
映画好きならきっと見覚えがあるこの顔!
www.cinematoday.jp名”相棒”俳優マイケル・ペーニャが、今回は家族を愛するしがないエンジニアとして主演を務める一作。
ピーターは愛する妻と二人の娘たちと普通の生活を送るエンジニアだが、異様な夢に悩まされている。
空から来襲した光が街の人々を殺し、家族ともども戦争に巻き込まれる夢だ。
ただの夢なのか、何かの予兆なのか……
普通の家族が巻き込まれるエイリアン来襲系SF
敵から奪った武器の基本構造を分析して使えるようにしちゃえるのは、なるほど、ピーターがエンジニアである必然性がここに!
……と思うじゃん?
敵の行動にどこか整合性のないものを感じたり、
地球に攻撃してくるほどの科学力にしては隙が多いなぁ、
地球外生命体としては地球人に近い行動するなぁ…
と思っていたら……
そっちが人なんか!
略奪する側と、略奪される側。
その視点を逆転すると、なるほどそう見えるんか。
彼らが忘れることを選んだ50年の時間経過の痕跡が、実は映画の随所に散りばめられていた。
映画中で一見綺麗な近未来の景色の中、猿のおしゃべり人形も、ピーターの職場で壊れた機械も、マンションの外に下がっていたリフトも、不注意での故障じゃない、攻撃によるダメージだけじゃない、経年劣化だったのでは!
敵の兵士でありながら、戦争を知らない世代であるマイルズの立場は、戦争が昔話になった今の私たちにも通じる。
AIがどんどん人間に近づいてくる現代、決してありえないとは言えない未来。
人造人間(サイボーグ?アンドロイド?)の人権とは。
人間の立場と共存とは。
自分たちの立場を脅かす他者への恐れ、不満と、
他者ではあっても、自分たちと同様に生きる相手への共感、理解。
これは、現代の物語なのか、未来にやってくるシナリオなのか。
補足。
AIと人間の人権問題なら森博嗣Wシリーズ。
っと、今完全に人から聞いた内容で書いてるから、どっかで読まなきゃかなぁ……
深堀りして広げがいのあるテーマを含んだ作品だけど、予告編から見た人の期待する映画ではないのかもしれないね。