映画「女はみんな生きている」感想
「女はみんな生きている」
フランス映画だ。
いろんな女性が出てくる。
仕事と家事に忙殺されて家族の家政婦のように生きている女性。
闇組織の男たちの金づるとして娼婦をさせられている女性。
息子に邪険にされている孤独な老婦人。
彼氏に二股をかけられて都合よく振り回される女の子。
親に命じられて金持ちと礼金目当ての結婚をさせられる少女。
「こんなのひどい!女性蔑視だ!」って言いたくなるけど、
大なり小なり、実際身近にも一人はいるんじゃないか、こんな女性たち。
彼女たちだっていつまでもやられっぱなしじゃない。
自分の頭で考え、自分で自分の人生をパワフルに歩き出そうとする。
痛快なのは、娼婦ノエミの意志の強さ、行動力だ。
どん底の日々の中自分で金融を学び、
娼婦として身に着けた男のオトしテクを最大限駆使して大金を手にし、
自分を貶めた男たちに復讐する。
目的を果たすために自分の「できること」を恥じずに活用する素晴らしい戦略家である。
自分の人生、こんなじゃないはずだったのに、と思っている女性には一度見てみてほしい。
ちなみに主人公の主婦エレーヌ役のカトリーヌ・フロはフランスを代表する女優さん。